----- 2019 -----
01_my mother's life
02_my mother's life
03_my mother's life
04_my mother's life
05_my mother's life
06_my mother's life
07_my mother's life
08_my mother's life
09_my mother's life
10_my mother's life
11_my mother's life
12_my mother's life
13_my mother's life
14_my mother's life
15_my mother's life
01~15_My Mother's Life
10editions 13 x 19 inch (A3+ / 329 x 483 mm)
10editions 16.5x 23.4 inch (A2 / 420 x 594 mm)
Archival pigment print
Paper: Japanese traditional handmade paper (Washi)
10editions 13 x 19 inch (A3+ / 329 x 483 mm)
10editions 16.5x 23.4 inch (A2 / 420 x 594 mm)
Archival pigment print
Paper: Japanese traditional handmade paper (Washi)
STATEMENT
若い頃の私は、権威主義的で横暴な父に隷属する母を批判的に見ていた。晩年の父は母に暴力も振るっていた。その事実を知ったのは父の死後、母の壊れた眼鏡を見つけたときだ。そのときはショックだったが、私にはもっと驚かされたことがある。母がお墓参りに行きたいと言ったとき、「あれほどひどい目に合わせた父に手を合わせたいのか」と私は理解に苦しんだ。だが、母は「死んでもうたらもうええんや」と微笑んだのだ。昭和7年生まれの母の時代、日本女性は家事、育児が第一の役目と教えられ、夫に従順である事が美徳とされた。暴力を振るわれても入院中の父の布団を整え、葬式では一度も泣かなかった母。そして、父に恨みを持たない姿を見て、母はその時代の女性に課された役目を立派に果たしてきたと感じたのだ。今、私はそういう時代(環境)を生き抜こうとする女性たちに賛辞を贈りたいと思う。